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70%の人がフェイクニュースに懸念 — Google の闘い

「児童30人をレイプした小児性愛者でHIV陽性の司祭 教会の外で磔りつけに」というようなタイトルを最近、見たことはありますか? それほど以前のことではないでしょうね。こうした不快で輝かしくないタイトルには、特に心がそそられるものです。ソーシャルメディアのフィードをスクロールしているとき、大げさな見出しの付いたニュースがシェアされているのに出くわしたことは、誰にでもあるはずです。疑いを抱きながら記事をクリックして読む人もいれば、ニュースの出どころを確かめもせずに即座にシェアする人もいるでしょう。

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注釈:
「画像が付いているからといって、ネット上の情報をどれもこれも鵜呑みにしてはならない」―アブラハム・リンカーン

批評精神のある読者なら、数分間の手間をかけ、Googleが指示する注意義務を払って話の真実性を確かめるでしょう。でも、そのときには、その話は急速に広まって何百万回も閲覧されていて、もう手遅れかもしれません。

真実:この話は、偽アカウントとして知られる陰謀サイトが広めたものでした。教会によれば、その大司教区には、そのような名前の司祭や事件の記録はありません

この記事では、フェイクニュースが人々にネットでウェブを見る時間を無駄遣いさせるだけではなく、経済的な暴挙も引き起こす例を挙げ、次に、それに対するGoogleの取り組みについて考えます。

「フェイクニュース」、「ポストトゥルース」、「オルタナティブファクト」といった言葉は、2016年大統領選挙と永遠に結び付けられることになるでしょう。フェイクニュースが有害なのは、次の3つの理由からです。

  1. 虚偽の事実を助長して、人々の意見にネガティブな影響を与える
  2. 人々に伝わるべき、もっと重要で急を要する真実の話が見えにくくなる
  3. 報道機関やメディアの信用を全体的に低下させる(約50%の人々はソーシャルメディアの記事を、ほとんど、または全く信じていません)

1.マレーシア航空17便撃墜事件

2014年7月17日の現地時間4時20分ごろ、マレーシア航空17便がウクライナ上空で撃墜されました。多数の子どもを含む乗客乗員298人全員が死亡しました。誰がミサイルを発射したのでしょうか?

2018年11月8日、オランダの主導する国際調査団は、2014年にウクライナ東部でマレーシア航空機を撃墜したミサイルはロシア軍によって発射されたと発表し、乗客乗員298人が死亡したこの攻撃について、オランダの検察がクレムリンを訴追する可能性を示唆しました。この攻撃の責任が誰にあるかについて、ロシアの独立系新聞Novaya Gazetaでさえ、ほとんど疑いを抱くことはなく、その一面の見出しは「我が国はオランダに赦しを請う」という厳しいものでした。


マレーシア航空17便についてのレポートを読むオランダ人レポーター

ところが、ロシアのメディアは、ウクライナに非があるとの誤った情報を急速に拡散させたのです。ソーシャルメディアでは、数時間のうちに、飛行機の墜落の原因について対立する意見が渦巻き始めました。攻撃したのは親ロシア派分離主義勢力だと西側メディアは主張し、ロシア政府はウクライナ軍の犯行だと主張しました。このリンク先の記事には、事件後のツイッターの投稿についてワシントンポストが行った分析について書かれています。

2.ミャンマーの大量虐殺

ミャンマーは仏教徒が大半を占め(人口の88~90%)、その他の宗教の信徒は、イスラム教徒(4%)を含めて少数派です。この国では2016年に大量虐殺が行われました。2016年11月下旬、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、5つの村で約1250棟のロヒンギャの住宅が治安部隊によって焼き払われたこと(また、約9万人が強制退去させられたこと)を示す衛星画像を公開しました。どうしてそんなことが起こったのでしょうか。フェイクニュースのせいです。この事件では、主に使われたメディアはフェイスブックでした。


難民キャンプにて携帯電話でフェイスブックを見るロヒンギャ男性

ある人は、イスラムは仏教にとっての脅威だと言い、またある人は、イスラム教徒の男が仏教徒女性をレイプしたという作り話をシェアしました。しかし、こうしたフェイスブックの投稿は、一般のネットユーザのものではありませんでした。この国の退役した軍幹部や研究者、文官によれば、こうした投稿は実際には軍人によるもので、彼らはソーシャルネットワークを民族浄化の道具へと変えたのです。

軍はミャンマーで広く使われているフェイスブックを利用しました。この国ではフェイスブックがあまりにも普及しているため、1800万人のインターネットユーザは、シリコンバレーのソーシャルメディアを「インターネット」と混同しています。結果的にフェイスブックが関係したことは確かですが、そうなる前に害を及ぼしたのは、多数のアカウントです。偽アカウントの中には、1300万人のフォロワーをもつものもありました。

フェイクニュースと闘うGoogle

Googleは、1日に35億件を超える検索を処理する検索エンジンとしての重い責任を自覚し、特にニュース速報について、フェイクニュースの排除を行っています。このデジタル時代に、報道機関は信頼を得るために、かつてないほどの圧力にさらされています。

Googleは、自社プラットフォームに現れるニュースの正確性と質を、今後3年の間に3億ドルを費やして改善するとし、それをGoogleニュース・イニシアチブ(GNI)と名付けました。

GNIには、3つの目標があります。

  1. ジャーナリズムの質を評価し、質の向上を図る
  2. 持続可能な成長を促すビジネスモデルを発展させる
  3. 技術革新を通して報道機関に力を与える

これだけでは曖昧で分かりにくいので、噛み砕いて説明しましょう。

1.ジャーナリズムの質を評価し、質の向上を図る:YouTubeがヘイト感情を煽るコンテンツを削除しているのと同じように、Googleは、確認済みのニュースソースから適切なニュースをハイライト表示する、「トップシェルフ」という技術の使用を計画しており、それに向けて、Disinfo Labを立ち上げました。

ソフトウェア技術者、デザイナ、情報(偽情報)専門家の連携によって、この長年の問題に対する新時代の知的な解決策を創り出すことができると、私たちは確信しています。最初のプロジェクトは、偽情報の専門家によるネット上の「ソーシャルネットワーク」を作ることでした。Disinfo Hub(偽情報ハブ)は、学術界と偽情報専門家をデザイナやソフトウェア開発者と連携させて、この問題に関係する人々の世界的フォーラムを作り上げます。

2.持続可能な成長を促すビジネスモデルを発展させる:デジタルメディアの広がりにつれて、人々が良質なコンテンツに支出する傾向が高まってきていることが分かりました。それによって、報道機関には広告とは別の第2の収入源が得られます。Googleは、Subscribe with Google(サブスクライブ・ウィズ・グーグル)と呼ばれるサブスクリプション支援ツールを作ることで役目を果たし、人々が様々なニュースソースを簡単にサブスクリプションできるように、またニュースの発表元がGoogleとネットを通して読者と繋がることができるようにします。


サブスクライブ・ウィズ・グーグルに対応した出版物

現在は、ダブルクリックにおける機械学習に基づく、「サブスクリプション傾向」シグナルのテストの初期段階にあります。これは、将来サブスクリプションしてくれそうな人を出版元が認識し、その人たちに対して適切な時に適切なオファーを簡単に行えるようにするためのものです。

3.技術革新を通して報道機関に力を与える:目の前にある現実の問題に対処するために利用できないなら、技術の進歩に何の意味があるのでしょうか? Googleは、このスローガンのもとに、より有効な報道に自社の技術を役立てようとしています。

例えば、Hearst Newspapersの毎日3000以上の記事の整理、ラベリングと分類を、自然言語処理APIで支援しています。また、South China Morning Postと共同で、グーグルアースを使って香港の発展の歴史を見せる没入型VRエクスペリエンスを作り上げました。でも、それだけではありません。

> より安全なインターネットへのアクセスを報道機関がジャーナリストに提供するためのオープンツール、Outlineが、ついにJigsawからローンチされます。報道機関はOutlineによって、専用のVPNをプライベートサーバに簡単にセットアップすることができます。技術的な知識は不要です。

一般ユーザの私たちにできること

ここで、ハーバードサマースクールによる、フェイクニュースを見分けるための4つのヒントを紹介します。まとめると、次の4つです。

  1. 発表元の信用度をよく調べる
  2. 質に注意する(大文字や、?!?!? といったような強調はダメです)
  3. 情報源をチェックする
  4. 最も大切なのは、FaceCheck.orgのようなファクトチェックのサイトを使うこと


* 注釈*
フェイクニュース ― 広めるのも止めるのも、あなた自身です

全世界には37億7300万人のインターネットユーザと、27億8900万人のソーシャルメディアユーザがいます。世界のインターネットユーザの数は2012年以降、80%増加したといわれ、ソーシャルメディアを利用するユーザは毎年21%増加しています。しかしこれには、フェイクニュースという苦い経験が必ずつきまといます。大手のハイテク企業が今すぐフェイクニュースとの闘いを始めないのなら、私が今後、自分が読むすべての記事を疑ってかかることになるのは間違いありません。

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